【第1話】40代独身、正社員に落ち続けた末に派遣を選んだ理由

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15年のキャリアを手に、私が再出発を選んだ理由

私が今の職場に出会ったのは、40代を過ぎてからのことでした。 当時は独身ということもあり、将来への不安から「とにかくパート以上の収入を」と必死だったのを覚えています。

経理の経験は10年以上ありましたが、いわゆる「限定的な業務」しか担当しておらず、自分のスキルには全く自信がありませんでした。

ハローワークにも通いましたが、この年齢になると正社員採用の道は想像以上に厳しく、何社も面接で落とされる日々。そこで、時給や勤務時間の条件が良かった「派遣会社」に望みを託すことにしたのです。

3〜4社を渡り歩いて見えた「理想と現実」

しかし、派遣に登録してからも、すぐに今の場所に落ち着いたわけではありません。 「私なんかが派遣で通用するのだろうか……」という不安を抱えながら、これまでに3〜4社の現場を経験しました。

どれも数ヶ月単位の「期間限定」の仕事が多く、契約が終わるたびに次を探す不安定な日々。 「次こそは、腰を据えて長く働ける場所を見つけたい」 そんな切実な思いで仕事を探していたとき、条件がぴたりとあった求人を目にしたのです。勤務地も人気エリアだし若い応募者も多いんだろうなとダメ元でエントリーしたのでした。

「とりあえず」で飛び込んだ、急すぎる採用

驚いたのは、そのスピード感です。面接が決まったと思ったら「明後日から来てほしい」という急ぎの依頼。 私の方も、「合わなければまた次を探せばいい」という、今思えば少し軽めな気持ちで引き受けたのが本音でした。

わずか数日の引き継ぎと、不穏な空気

仕事は、退職される正社員の方からの引き継ぎから始まりました。 用意されていた引き継ぎ期間は、前任者の有休消化の関係もあり、実質たったの4日間。

必死にノートを真っ黒にしながら業務を頭に叩き込みましたが、それ以上に気になったのは、職場の異様な「空気」でした。 前任の方は私より年上でしたが、他部署から転籍してきたばかりの「経理1年目」の方。不慣れな業務に苦戦しているのは明らかでしたが、それ以上に、上司が彼女に対してあからさまに非好意的なのが伝わってきました。

特に、彼女が上司に質問をした際の「返事の仕方」が、あまりにも冷ややかだったのです。 詳しい事情は分かりません。それでも、教えを乞う部下を突き放すようなその態度を見て、胸がざわつきました。

前任の方は「経理業務がしんどい」とおっしゃっていましたが、辞められる本当の理由は「人間関係」なのだと、容易に察することができました。

「この上司の下で、私はやっていけるのだろうか……」

入った瞬間に感じた、あの不安な予感。あのときの胸のざわつきは、今もはっきり覚えています。

それでも私は、気づけば15年、同じデスクで電卓を叩いています。

なぜ辞めなかったのか。 そこには、私なりの“折り合いのつけ方”がありました。

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